事件は会議室で起きてるんじゃない!!山頂で起きてるんだ!!
どうして現場に涙が流れるんだ!!!
はい。もうトラブル満載の2日目です。
ドンデン山荘を出発した我々を阻む巨大な力の存在をこの時はまだ知る由も無かった!
ドンデン返しからのドンデン返し、ラスト3分間で衝撃の事実が、、あるとかないとか
では後編のはじまり~
金北山(きんぽくさん)は大佐渡山地の真ん中あたりにある標高1172mの山である。
佐渡島内の最高峰でもあるこの山は大佐渡縦走には欠かせないのである。
山頂には金北山神社や自衛隊の旧レーダーサイトがあったりと見どころも多い。
2018年4月22日 5時頃に起床します。
日本のみなさ~んおっはよぉぉぉぉぉおおおおおおおお!と叫びたくなりますが出禁になると悲しいので心のなかで叫びましょう。
朝から素敵な景色を眺めて出発します。
朝早いので朝食→弁当に事前にお願いしておきました。
それでは本日のコースタイムといきましょか。(ピンクの線が歩いた道です)
5:40ドンデン山荘→6:12アオネバ十字路→7:19マトネ→8:21小股沢のコル→
8:47ツンブリ平→8:57ブイガ沢のコル→9:12真砂の峰→9:23イモリ平→10:09天狗の休場→12:30金北山→14:00白雲台
行動時間8時間20分(休憩時間30分含む)
てか、チェックポイント多すぎっしょ笑
山荘を出発します。
まずは昨日来た道を戻り、アオネバ十字路へと向かいます。
安定の雪上歩きも早速始まります。
軽アイゼンはまだザックの中に眠っています。
どどんとそびえる金北山!!結構遠そうだな、、、
体もいい感じに暖まってきたところでアオネバ十字路に到着。
ここからが金北山への果てしない登山のスタートである。
天気は今日も良好ですが、風がボボボボボボと吹いています。
ん~嫌な予感。
ここから見ると完全に雪山にしか見えん!これ登れるの??
今回のルートは事前に航空自衛隊佐渡分屯基地の許可を得ないと通れない、とっておきの道を通りたかったのでMr.ノープランでお馴染みの私も珍しく事前準備をしていた。
のだが、、、、、、、まさかあんなことがおきるとは。
佐渡縦走してて思ったけど面白い名前のチェックポイントが多かったな。
そんなマトネに到着。
強風で吹き飛ばされたのか?はたまた飛ばないように隠されたのか?
茂みの中に看板が。車のナンバープレートみたい。
常に雪の上というわけでもなく雪道と夏道の繰り返し。
左側に滑り落ちたらこわーい稜線歩きと言いたいところだが、意外と安心安全に渡れます。
左側の視界が開けていて実に気持ちのいい道を進む一行。
展望は良いですが春の霞で遠くまで見渡せるほどでは無かったね。
みなさんこれ1000m級の山なんですよ。凄くないですか?
3000m登ってきたぜって偽証しても良いかと思っちゃいますね。
このブログも偽証かもしれませんよ。全部拾ってきた写真に好き勝手駄文を並べて
いるだけかもしれません。
信じるか信じないかはあなた次第ですッ!
こんなジャーリーズエンジェルなザレた場所は油断するとすっころぶので気を付けましょ。
北千住山部から派生した北千住島部の3人が行く。
牧草地帯も前日に引き続き登場。それにしても風がツエーーーー!
今日もカタクリちゃんは登山道の癒しのアイドルです。
sea-nov氏は風が強すぎて耳が取れそうなのでフードかぶってます。
量こそ多くないが過酷な暴風登山道にもカタクリは一生懸命咲いてる。
私もがんばろう。。。何を??
しらんがな~!
標識のスペースを無駄に残してやったぜ~い。ワイルドだろぉ~?
そんな駄文をばら撒く私を尻目に黙々と登る二人。
佐渡島登山、、、山の雰囲気がほんと独特な感じで良きですね。
この標高でこの景色はずるいっす!近所に欲しい!!
平坦なボーナスロード。足元に目を向ければ、、、
推し植物のカタクリちゃ~ん!あなたの推しはどの子ですか~?
高山植物総選挙があるかは知りませんが、この子は上位でしょう。
この辺りから徐々にですが、開けた大展望エリアが出てきます。
霞んでいますが遠くの船も見渡せる。
一生懸命写真撮っているとこのように大体置いてかれます。
あと漫画本とか読んでると人の話聞かないタイプです。
開けた場所は暴風で雪が吹き飛んでいますが、それ以外の場所はこのように雪上歩行が続きます。
小股沢のコルに到着。
『コル』とは山のピークとピークの間の凹んでいる部分のことです。
鞍部ともよく言われてますね。フランス語では峠という意味だそうです。
人生の浮き沈みも激しい、、、まさにコルの連続です。
人生の遭難者一行は今日も山を登り何かを得ることができるのでしょうか?
ちょ!!この稜線はキンモチィィィイイイ
ツンブリ平から素敵稜線の暴力が加速していく。
佐渡島さん!!いいんですか!?こんな所歩いちゃっていいんですか?
この好展望には一同テンション上がって疲れも吹き飛びました。
ただ風も強いのでしゃしゃってると吹き飛びます。
黒き砂漠のような道を進むパーティ。
傾斜も緩やかなのがイイ!ここは歩いてて本当に楽しかった。
そういえばトラブルなんて無くて楽しそうじゃん!
って思いましたよね?この時はまだ誰もあんなことがアンナプルナするとは夢にも思ってなかった、、、
というわけで順調に次のチェックポイントであるブイガ沢のコルに到着。
うっひょおおおおお!
これが稜線を超えたスーパー稜線か、、、
荒野を歩く旅人に誰でもなれちゃいます。
日本にはまだまだあなたの知らない世界がある!!!
さぁ、出かけよう!!!
振り返った図
ほんとこの距離でも会話ができないくらい風が強い。
のんびり歩きたかったけどこの景色観れただけでも良しとしよう。
小刻みにやってくるチェックポイント。真砂の峰に到着
この先もまだまだスーパー稜線が続きます。
我々のいる大佐渡山地と遠くに霞む小佐渡山地、その間に挟まれる平野が国中平野です。
牧草地帯な稜線もGOOD◎
ここからがっつり登らされます。雪渓に歩いた跡が見える。あそこを行くのね、、、
とその前に鞍部にチェックポイント発見!
イモリ平に到着。ここは水場もあるようですね。
雪に埋まってそうだったので水場のチェックはしませんでした。
雪渓を登っていきます。ここもアイゼン不要でした。
心なしか金北山が近くなってきた。
ここからは平野もよく見渡せた。まだ時間は9時半!
登山て基本早起きが多いから1日がっつり遊んだなって充実感あるよね!
一瞬の樹林歩きを経て次なるチェックポイントへ。
天狗の休場に到着。
ここは低いけど木々もあり少々の風をしのげたので休憩することに。
牧草地帯でもありまさに休場。
さぁ、大トリである金北山へ挑むとしましょう。
自衛隊のレーダーサイト(旧)が見える。
山頂も近いぞ!!!
ここからはほぼ雪上歩きが始まります。
謎の三角点?
ついに最後の核心部がその姿を現しました。
おわかりいただけただろうか、、、
写真中央部やや右にある雪の階段を、、、
あれが噂に聞く最後の難関か、、、
あそこによく天然の階段を作ったもんだ、、、(といってもただ足乗っけるようにできてるだけ)
最後の難関に若干の緊張感が走ります。
これはなかなかに登りごたえのある斜面です。
結構な斜度!!
で、高度感も結構ある。
最後の天然階段へ行くためのトラバース!
私はここが地味に一番怖かった。
登ってきた道、これ滑ったら結構こわいぞ!
一人づつ登り終えたら声かけして次の人が登ります。
後続のプレッシャーに押されて天然階段に挑むminchさん。
こんな感じで足を乗っけられる溝が足で掘られているだけです。
そこに伸びる頼りないトラロープ。
慎重に登っていきます。それにしてもすごい傾斜!!!
登りきって驚いたことが2つ。トラロープがくくられていたのが貧相な木の枝だったこと。
minchさんが登りきった所で怖かったと号泣してたこと。
どうして現場に涙が流れるんだ!!(お前のせい)
minchさんごめんよ、、、
皆タイミング逃してアイゼン付けなかったのですが、軽アイゼンとかあったほうが
安心感違います。
登りきった所から見える景色も良好です。
核心部も越えほっと一安心の一行。
あとはあの建物を目指すだけ。
最後の登りが見えてきた。これで安心だ、、、そう思ってました。
なんか年季の入った建物。
どっちがレーダーサイトなんだろ?
山頂は広いんでしょうが、建物やらなんやらが色々あってごちゃっとしてるので結果狭いっていう、、、
山頂標識も控えめにぽつんとあります。
七福神の石碑もある。
ここで少しお昼休憩と私にはやることがもう一つあった。
下山道の通過許可をもらうことである。
防衛省管理道路を通行するには航空自衛隊佐渡分屯基地へ連絡が必要となります。
事前に佐渡トレッキング協会に確認をした所4月22日であれば自衛隊に連絡すれば通行可能と伺っていました。
通行方法は簡単なもので上記写真の登山届の提出と山頂にて電話で今から通行しますと一報入れるものだった。(現在は登山届けを提出すれば通行可能になったみたいです)
詳しい情報はこちらへ
早速電話します。
やけん「これから防衛省管理道路を通りたいんですが、、、」
自衛隊「まだ通行の許可が降りていません」
やけん「ええっ?そうなんですか?」
自衛隊「佐渡トレッキング協議会は許可が出てますが観光協会(だったと思う)がまだ許可が出てなくて」
これはまずいぞ、、、非常にまずい。
交渉人野犬の出番である。
野犬「私が交渉人の野犬だ。速やかに通行の許可を出してくれ。」
野犬「女の子にまたあの雪の階段を今度は下りで歩かせろというのか」
野犬「そして我々は、今日帰らなければならないのだ」
自衛隊「う〜ん、、、そうなんですねぇ、、、」
野犬「嫌だい、嫌だい、絶対通るんだい!新しいレーダーサイト見たいんだい!」
自衛隊「・・・・確認しますので折り返しご連絡します」
一部盛りましたが、交渉は終わった。
後は連絡を待つだけだ。
で連絡きました!今回は特別に通行を許可してくれました。
佐渡分屯基地の皆様ありがとうございます!!
2018年の防衛管理道路通行登山者第1号ってことですよね?
恐縮です!!!
絶対許可出したの室井さんみたいな人!!!間違いないっ!!!室井さ〜ん!
出発するとすぐに見える建物のようなものはレーダーサイトかな?
てことはあそこが妙見山ですね。
狛犬に送り出されて出発します。
狛犬さんありがとう!無事通過できました!
ここからは緩やかに降っていきます。
雪の量はたしかにまだまだ豊富なので道路がすっぽりと雪に覆われています。
通行許可が出るか出ないかギリギリの状況だったのかもね。
防衛省管理道路も広くて開放感ありの気持ちのいい道である。
あれもレーダーサイト!これもレーダーサイト?
メカメカしい建物に大興奮です!
か、かっちょいい〜!!!
ところどころ、雪解け水で川のようになってます。
基本的に道迷いするような場所はありません。
積雪量を測るための棒が刺さってます。
北アルプスでも見たな〜
もうね、男の子はこういうのマジで好きなのよ。
あっ、、、おっさんでした。
自衛隊の建物と登山道の異色の組み合わせ。
金北山頂上を振り返る。まさに山岳要塞!
今は使われてません。取り壊さないのは倉庫にでもしてるのかな??
ガンダムに出てきそうな建物だね。
裏から見ても楽しい〜!!
佐渡分屯基地は見学会も行っているようなので気になる方は是非チェックしてみてくださいね。
気になる建物は全部撮りました。何に使われてるんだろう?
すごい!!!
市販のセンサーライトとかあんな丸いの付いてますね。
人感センサーみたいなものなのかな?興味津々です。
白雲台までの道のりですが結構長いです。
でも展望開けてるし、謎建物多くてほんと飽きません!
建物の色もオリーブドラブ?軍用カラーなのがイイ!!
寝泊まりする施設なのかな?冬の間は使われてなさそうだけど。
軍用車が格納されているであろうガレージ!
シャッターの覗き窓から見てみたけど空っぽでした〜!
レーダーサイトの中はどうなっているのだろう?
道端で見かける空き家でも中どうなってるんだろう?って気になる勢です。
防衛管理道路の終着点が見えてきました。
出口のゲートは紐を外して通行できます。
最後に紐を元に戻すのを忘れずに。
白雲台に到着しました。
無事に下山完了。タクシーを呼びます!
着いた先は金井温泉金北の里。
入浴料は確か500円だったと思う。シャンプー持ち込まないといけないのでお気を付けください。
これだったら港の近くのホテルの日帰り入浴で良かったなぁ。
今回の旅で唯一の失敗は温泉選びとなりました、、、
というわけで、フェリーに乗って帰ります。
うどん(食べたの覚えてない)ゲームコーナー(う ◯こやん)を添えて。
◎まとめ◎
金北山はアルプスにも負けないくらいの素敵な稜線と山容を誇る新潟の名峰だった。
カタクリの群生や多くの高山植物も見ることができ、GWの時期であればシラネアオイの群生も見ることができるかもしれません。
なんといっても頂上手前の天然階段はスリリングで非常に登りごたえがあり、
自衛隊管理道路では普段見れない建物をたくさん見ることができます。
こんなに魅力が詰まった大佐渡縦走路をあなたも是非体験してみてください。
島登山最高!!
〜花の大佐渡縦走記〜 おしまい