山と犬と挽肉と

やけんの外遊びを綴ったブログです。

【祖母山縦走登山Day2】ばあちゃん(山)と孫(犬)〜邂逅〜

〜前回のあらすじ〜

sea-nov氏と九州まで遠征でやってきた私は、ボロボロになりながらも九折越小屋まで

たどり着く。

闇に包まれた小屋に降り注ぐ雨音がこの先の道のりへの不安を募らせていった。

ってこの写真なんなのよ??

それは苦難の道を越えし者のみが味わえる桃源郷であるとかないとか、、、

そんな訳でめっちゃしんどい祖母山ピークハント!諦めなかったやつらだけが見ることのできる絶景を目指して2日目スタートです。

 

2018年5月19日AM5:00

雨は未だに止まず、重たい体を起こし準備をします。

電波が全く通じなかったので後で調べてみましたが、この小屋は幽霊が出るって噂があるみたいでした。知らぬが仏とはこのことですね。

待っていても天候が良くなるとは思えないので祖母山を目指して出発。

本日のコースタイムです。紫色の線は3日目で紹介

5:10九折越小屋→6:24笠松山→7:36本谷山→9:31尾平越→11:24古祖母山→12:54障子岳→14:17天狗岩→15:36祖母山→16:46祖母山九合目小屋

行動時間11時間36分 休憩時間2時間含む

テント背負ってがっつり歩きはしんどかった、、、ほんとしんどかったぞおおおお

雨でカメラが壊れないようにザックにしまい、スマホで撮影に切り替えます。

展望台は展望なし確定演出です。

しばらく歩くと松笠山の表記。しっかり三角点もある山なのね。

それにしても地味である。

祖母山もまた百名山で地味な山コンテストしたら上位に食い込めるであろう。

小雨が降る中、黙々と進んでいく。

長い道のりだ、、、ペースが乱れないように自分の歩きやすい速度を維持して体力を温存する。

本谷山に到着。

この山も実に地味な山である。でも三角点はあります。

小藪パイセンのLINEスタンプ楽しみにしてたのに下山後にもらえずショックを受けてしまった登山者がいたことを忘れません。

ガスガスの水蒸気で全身びっしょりなのもメンタルブレイクしてきます。

まだ歩き始めて2時間半。負けないんだからッ!

幻想的なガスの世界はまさに迷いの森。

鹿による食害(高山植物などを食べ尽くされて荒らされてしまう)を防ぐためゲートが設けられてます。

しっかり開けたら閉めましょう。

ところどころに水場があったりします。

水量も豊富です。調理水を補充して進みます。

次なるチェックポイントである尾平越までやってきました。

出発から4時間半が経過してますが、割と今日はコンディションが良いのかも。

行けそうなきがする〜

下山後に温泉ひゃっほう!!!

あれ・・鍵が無い・・・あれ?あれ?あんれえええええええええ????

ってなった登山者がいたこと忘れません。

ヒノ国に見えた。ヒムカノ国(日向国)は現在の宮崎県あたりにあった国らしい。

たまに憤怒の化身のようなパンパンな木ってあるよね。

地面がぬかるんでて滑るんです。

そして転ぶんです。

ケツを強打するとめっちゃ痛いよね。ケツが二つに割れたかと思いました。

「わー展望台だ!展望台だ!わーわーわぁ………」でお馴染みの天候でお送りしております。

ロングハシゴが登場。雨で滑りやすいので気をつけながら登る。

尾平越から古祖母山までの道のりはアスレチック多めだったなあ。

ロープ場もありまっせ。

11:24 古祖母山に到着。この山に降臨したトヨタマ姫が今の祖母山へ移ったのが、古祖母山と呼ばれる由来みたいです。

トヨタマ姫とは神武天皇(日本初代天皇)の祖母らしいですよ。

次なるチェックポイントである障子岳を目指します。

雨がやんだので一眼レフにここからチェンジしましたが、がっつりレンズ曇ったまま撮ってました。しばらくモザイク処理がつきまといます、、、

アスレチック後の束の間の平地歩き。

でっかい葉っぱ。これなんだっけ?

第一展望台。雨が止んだとはいえ未だガスガス、、、

そして水場多いな!

シャクナゲ発見!

アケボノツツジも咲いてました〜!残党しか残って無いかと思ってたけど良かった〜

ちょっと展望が期待できそうになってきた?

我々持ってるかもですね、、、

土呂久登山口方面への分岐。

障子岳へアタックするならここから登るのもアリみたい。

集落が見渡せるくらいに天候も回復してきました。

みるみるうちに流れていくガス。これはあるぞ!期待していいよな??

あれが障子岳山頂かなぁ〜。

ぼやけるカメラ。

歩き始めてすでに7時間半が経過していた。

ヤマキリシマも少々ですがありました。九州のお山と言ったらこれですよね〜。

雨上がりでみずみずしい!!

一本橋を気をつけて渡りましょう。

ブレイブ・メン・ロードじゃないんですよ〜sea-nov氏!

電流は流れてませんのでご安心を、、、

さらに回復する展望。右側の稜線良い形してるね〜。

森林限界なのか背の低い木々が増えてきました。

山頂付近にはアケボノツツジの残党が〜。これだけだったと思う〜

鹿よけフェンスが見えてきました!!あとひとふんばり!

イワカガミもありました〜。今日は花を探す気力もあるぞッ!

フェンスパッカーン!

ちょっとまだガスに包まれていますね。

うっすら青空が垣間見えた。雲の流れを期待しながら待つこと数分。

祖母山がついにその御姿を現す!!

うおおおおお!きたぁああああ!!っと歓喜歓喜

興奮して忘れがちですが、扉はちゃんと閉めましょう!

ヤマキリシマがひっそりと咲く小さな山頂に到着しました。

障子岳の山頂標識。

割と立派でした。

三角点が見当たらなかったのでとりあえず「熊」と書かれた謎石にタッチ!

最終目的地は祖母山!小休止の後に出発!

気合い入れて行くぞ〜!

祖母山はおばあちゃんなのに立派なリーゼントの持ち主だった。

稜線を歩きます。

ガスで現れたり消えたりする祖母山。

ここからの天候悪化は勘弁してくれよなッ!

大体こういう登りを終えた先には展望が約束されている説!

ほらね!ちょっと霞んでいるけど景色は良好です。

残念ながら今回は登れなかった傾山が見える。

いつか登りに行くから待っててよ!

迫力ある天狗岩ですが、最後の取り付き部分が怖そうなのでやめちゃいました。

なぜ行かなかったのかとブログ書いてて後悔〜

すごいでしょ?この荒々しい岩!登りたくなっちゃうよね〜。

飛行機雲も絵になる〜♪

カフェ風な天狗岩分岐の標識。

一応ねザック降ろして天狗岩直下までは挑んだのよ、、、

結構な高度感〜!!!

行けそうだけどここでやめちゃいました〜。

最後の取り付きがナイフリッジみたいになってるのね〜。

祖母山はカフェ風看板流行ってるの?

山の交差点。渋谷のスクランブル交差点とは違い誰もいない、、、

また水場!!!ありがたいぐらい水場だらけ〜(水がでるとはいっていない)

別視点からの天狗岩。ここから見るとどうやって登るの?である。

他にも立派な巨岩がありました。

未だに曇りの取れないレンズ。

本人はこの時全く気づいてない、、、

おっ!山頂??

いいえ。違います。

標高1600mの標識。

障子岳が1706mだからアップダウンを繰り返しているのが分かる。

終盤のこのアップダウンが体力削ってきます。

祖母山が近づいてくると再び現れるアスレチックエリア。

やばいとこにハシゴあるじゃん!!

と、ご安心を。正規のルートだとこのハシゴは登らずに行けます。

じゃあこのハシゴは一体、、、

「祖母山ミステリー」とも噂されている真相を知りたい方は検索してみてください。

標高は1700m、山頂まで標高差60m弱です。

核心部までやってまいりました。

山頂への最後の戦いが幕を開けます!

祖母山「二連ハシゴダァ!!」

sea-nov「無駄無駄無駄無駄無駄無駄アアアア」

山頂直下のハシゴラッシュが止まらない!

高度感も抜群!!もうすっかりガスも消え去った!

しかしカメラレンズはガスの状態異常が付与されたままである、、、

祖母山「ハシゴからの岩壁ロープ(ロードローラー)だッ!」

そんな激闘を制した我々の先に見える栄光の階段(大袈裟)

歩き始めて幾星霜

ついにたどり着いた約束の地(大袈裟)

15:36 祖母山頂に到着である。

実に長かった。出発から10時間半が経過していた。

山頂はそこまで広くはないですが、誰もいない貸切です。

九重連山が見える。

九重連山縦走もやってみたい。(やった記事書けるのいつだろう?あれもハプニング登山だったなぁ)

こっちは阿蘇山

もう登りたい山だらけだわ、、、九州再訪確定案件です。

九折越からの本当に果てしなき道のり、、、全てが報われた瞬間であった。

山頂からの景色を楽しみながら休憩タイム。

幸せな時間ですね。

微妙なブロッケン現象が!!これが通称ブロッケンJr.である。

休憩もほどほどに、今夜の幕営地である祖母Q合目小屋へ向かいましょう。

祖母九合目小屋と呼ばれてますが。前述の通り、、、

Q合目小屋とも呼ばれております。以後お見知りおきを。

Q合目小屋に到着。

ここをキャンプ地とするッ!!!

さっそく小屋番さんにテント泊の申請を、、、

な、、なんだって〜!!!?

小屋は誰もおらず宿泊料金タダだって?

この瞬間にテントは体をいじめるだけのおもりと化したのだった。

テン泊装備でテントを使わないスタイルもまた実に北千住山部らしい、、、

Q合目小屋はしっかりした作りで綺麗でした。

土曜日に百名山の山小屋が貸切ってある??正直驚いたし、今のところ誰にも会っていない。こんな静かな山も悪くないね。

小屋には二階もあり、電気も付きます。

山小屋整備に協力した方々。祖母山が愛されているのが分かる。

荷物を置いて少し休憩します。

本も充実の品揃えです。掃除機まであるんだからね。

冒頭の写真はこの小屋のCDコンポである。

CDコンポに入っていたバラードのCDを流し準備万端!

缶ビールとおつまみで祝杯をあげるッ!!と思いきや

勤勉なsea-nov氏は素粒子の世界に没頭していた、、、

と茶番はこれくらいにしてカンパ〜イ!!!

お疲れビールをぐびぐびっと至福の時間でした。

のんびり過ごしているとsea-nov氏が「外にきて!!!」と呼んでいる。

わああああああああ!

夕日が地平線に沈む瞬間だった。

そしてこの雲海!ありがとう祖母山!ありがとうおばあちゃん!

過酷だった今日1日を振り返りながら、

雲海からひょっこりと顔を出す九重連山をしばらく眺めていた。

ということで快適な小屋で就寝となりました。感謝感謝です。

翌日は下山と温泉がまっている。どんな登山になるのかなぁ?

そんな楽しみを胸に我々は深い眠りへとおちていった。

次回で完結編です。だらだらですが引き続きお願いしまーす。

祖母山縦走登山Day3へ続く