山と犬と挽肉と

やけんの外遊びを綴ったブログです。

【乗鞍岳日帰り登山】お気楽登山者の信念は「楽・即・山」簡単に3000m級を歩くことができる山。

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2017年8月5日 北アルプスにある乗鞍岳に登ってきました。

というのもこの山は比較的簡単に登れることから、初心者を連れて行くための奥の手?として温めておいたプランであった。

そして満を持してこのプランを決行する時が来たのです。

今回のメンバーは黒戸尾根日帰りで深手を負ったノッティーと「山登り?絶対行かない」を連呼していたセンムーとなりました。

果たして、運動という概念を持たぬ男センムーに満足してもらえる登山となるのでしょうか??

❇︎接待登山ではありません笑

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乗鞍岳は長野県と岐阜県にまたがる山であり、標高3026mの剣ヶ峰を最高峰とする山々の総称である。

山頂付近にある畳平まで車道が通っていることから「日本一登りやすい3000m峰」「ハイヒールでも登れる山」「ハイヒールで踏まれるのが好きな人が登る山」などと呼ばれてきました。

3つ目は冗談ですが、、、(2つ目もどうかと思うが)

他にも自転車で行ける県道の最高地点があるのも乗鞍岳でサイクリングでも有名な山だったりする。

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夜中の1時に集合した我々は、車を走らせ松本市を爆走(法定速度)していた。

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5時20分頃に観光センター前の駐車場に到着、続々と車が集まりみるみる内に駐車場が埋まっていきます。

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畳平までは乗鞍エコーラインを通るのですが、環境保護の為マイカーでの乗り入れが規制されています。

ここからはシャトルバスに乗り換えて畳平を目指すことになります。

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観光センター横にある乗車券販売所。

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チケットGET 金額は2500円

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無事に乗車完了。

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行きの運転でお疲れのノッティは絶賛爆睡中。

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7時過ぎくらいに畳平に到着しました。

一万尺と呼ばれる謎施設に後ろ髪を引かれつつも出発の準備をします。

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この時点の標高が2702mと急激に標高を稼いだ為に空気の薄さがすごい!

槍ヶ岳の時はしっかり歩いて高度を上げてったので感じませんでしたが、こうも空気が薄くなると思いませんでした。

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お土産屋・食事処・宿泊施設と畳平は観光客も満足出来る場所となっていました。

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楽して登って即山頂に到着という今回のコンセプト「楽・即・山」の始まりである。

「楽・即・山」それがおれたち(面倒くさがりと自宅警備員)がただ一つ共有した真の正義だったはず・・・

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本日のコースタイムです。

7:24乗鞍畳平→8:14気象観測所→8:47肩の小屋→10:26乗鞍岳山頂→11:23肩の小屋→12:00乗鞍畳平

行動時間4時間36分 (休憩時間30分含む)

かなーりのんびり歩いてこんな感じです。

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さっそくセンムーを筆頭にして進んでいきます。

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登山開始直後に広がる大展望。

まだ歩き始めて1分だぜ、、、なんて野郎だ、、、

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お花畑を周回するルートとの分岐。

センムーの精神力と体力を考慮するとスルーが妥当ですね〜。

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ライチョウの生息地と書き記された碑。

アンチライチョウのアビリティを所持する私やけんは未だライチョウに未遭遇。

話は逸れますが、サルボボ君がこの写真の中に隠れてます。

探してみてください。私も写真をアップにしてみて初めて気づきました。

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高山植物も早速登場します。

トップバッターのハクサンイチゲ高山植物界では代表的な花になるかな〜。

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ミヤマ、、、キンバイ?キンポウゲ?

いや、多分ミヤマダイコンソウだと思う。どれも似ててわかりづらい、、、

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振り返ると畳平とその横の山は魔王岳かな。

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イワツメクサは3000m級の厳しい環境でも可愛らしい白い花を咲かせていた。

植物の生命力は本当に凄まじい。

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これはヨツバシオガマという花。紫色がの花が特徴的でシオガマギク属では一番よく見かけるメジャーな存在。

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シシウドっぽいこの植物はミヤマゼンコっていうらしい。

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謎のポールが立っていますが、どうやら飲料水を確保する装置がここにあるようだ。

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雲が少し多いですが、天気は良好で登山日和となったのは良かった。

初心者で曇天や雨の中できついところに連れてったら9割の人が、二度と登山をすることはないでしょう。

私やノッティのような例外もいますがね、、、

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透き通ったブルーが美しいこの池は地図上だと不消ヶ池と記載されている。

乗鞍岳はこの他にもいくつか池があるのだがこれでも一番小さい池のようだ。

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不消ヶ池は飲料水として使用されている為立ち入りは禁止されています。

さっきの装置はここから水を汲んでいたのね。

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少し歩くと今度は神々の庭と言わんばかりの雲の大地が目の前に広がる。

ここまで簡単に来れてしまうのだから乗鞍岳の凄さが分かるでしょ?

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イワギキョウも発見、乗鞍岳も岩場の多い登山道なのでイワギキョウが育ちやすい環境なんだろうね。

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ロープが張られていますが、何人かがこっちへ進んでいったのでつられてついていく。

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ウサギギクは葉っぱがウサギの耳に似ているからだそう、別名キングルマともいうらしい。

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畳平がだいぶ遠くなってきた。

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見えてきた気象観測所、まだまだノッティもセンムーも元気だが空気が薄い為あまりスピードは出ません。

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海外に行くとある標高4000mの高所の道路のような雰囲気の道。

車のCMとかで高級車が走ってそうだわ。

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畳平と不消ヶ池が今にも雲に飲み込まれそうだが、その雲の中に見える稜線がある。

あの尖っているシルエットは北アのシンボル槍ヶ岳の穂先である。

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辿り着いた気象観測所、こういう山の上にある施設が好きな私はどうしても中がどうなっているのかが気になってしまうんだよなぁ。

そして行き止まりっていうね、、、

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行き止まりだけど、ここからは剣ヶ峰と肩の小屋を眺めるには最高の展望台となっていました。

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さっそく来た道を戻り、あの山頂を目指して進まねば、、、

左から上がってくるガスも少し心配である。

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気象観測所の分岐からもう一方の道を進みます。

ガガガガガスが迫ってきてるじゃないの、、、

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落石最強説を説きたくなるくらいに金属製の支柱をパックリさせてしまう自然の凶器。

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雪渓もこれだけの規模のものがまだ残っている。

雪渓の上に人がいますね、、、どうやらスキーを楽しんでいる模様。

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アジの開きを食べた後に残った骨のような雲。

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センムー所有の別荘?いえ違います。

ここが乗鞍岳の肩の小屋である。3000m近い場所にあるとは思えないくらい綺麗で立派な小屋ですね。

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ここからが登山道本番って感じかな、、、剣ヶ峰口から山頂までの所要時間は50分とハイキングレベルとなっております。

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道は一気に岩が転がる道となり傾斜もついてきました。

薄い空気と相まってセンムーの息遣いは荒くなってきていた。

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ここでもイワギキョウ、すくすくと上を向いて育ってますね。

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上を向いているのは何も植物だけではない、我々も上を向いて歩き続けている。

さらに増す傾斜と岩の大きさにセンムーの足取りは重くなる、一方ノッティは甲斐駒ヶ岳から乗鞍岳とキツさの格差が激しく違った為さくさく登っていきます。

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さすが山の天気、嘘のように暗い世界へと変貌してしまう。このままだとマズいけどこういった非日常の光景が見れるのもセンムーにとっては貴重なことじゃないかと前向きに捉えてみました。

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そういう天気が悪い時は、花を楽しむって事で女王コマクサに癒される事としよう。

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山頂を目指して歩いているとさっきの池よりも巨大な権現池の登場。

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たった1時間ほどの道のりでこんな絶景を拝めてしまう。

立ち上がれ自宅警備員の諸君。ここが君たちの始まりの場所だ!!!

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ガスのヴェールに包まれたラスボス剣ヶ峰へと挑む冒険者達。

f:id:kitasennju_yamabu:20180227002506j:plain蚕玉岳(こだまだけ)とかろうじて読める標識。

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上小屋が見えてきた。

歩いては休んでを繰り返しつつも少しずつ前へと進むセンムー。

運動とは縁遠い生活を送ってきた彼が今、山を登っている。

彼のヒストリーで登山など母親の友達の親戚の隣に住んでいるおっさんが飼っている犬に寄生している蚤くらい遠い存在だったはず、、、

そんな彼が今、山を登っている。

ちょっと登山やってみたいなと思ったあなた!今すぐその重い扉を開けて外の世界へ飛び出そう!!

登山に始めるのが遅いとか早いとかないですから、、、

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さて、山頂への道のりもクライマックス。

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乗鞍岳上小屋に到着。

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ここでバッジをゲット!センムーはTシャツもゲットしていました。

乗鞍岳のバッジといえば熊が咆哮してるやつが有名でめちゃくちゃ欲しかったんだが

今回の旅では見つけられず、、、肩の小屋でも売ってなかったなぁ。

知ってる人いたら教えてください、、、それとも廃盤になったのかな。

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山頂までの最後の登り。センムーがんばって!!

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山頂のお社がもう目の前までやってきた、、、

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10:26 山頂に到着である。

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狭い山頂は大混雑の為、記念撮影後即下山である。「着・即・散」なのである。

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美しき権現池にも別れを告げてずんずん進みます。

この池も飲料水に使用してるそうです。

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センムーは下りの方が足取りは軽くスピードが出ていました。

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勢いよく領地を増やしていくガースー軍団、天気予報は終日晴れの予報だったのだがこれは危険な感じがする、、、

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肩の小屋があと少しの所でノッティが失速、、、というよりは甲斐駒ヶ岳の傷が癒えていないのか足が痛いとカニ歩きで下山してました、、、途中からセンムーに抜かされてたな。

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肩の小屋まで戻ってきましたが、ここでまさかの大雨となってしまいます。

慌てて小屋へと駆け込んで雨宿りをします。

しかし止む気配がないので少し弱まったのを見計らって強行出発。

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雨の中バックカントリーを楽しむ人達けっこういました。

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雨があまりにも激しくなったのでカメラをしまう、、、

これが最後の写真となった。温泉にも寄ったはずだが写真が残っていない、、、

そしてこの日ノッティが彼女と地元の花火大会に行く約束をしていた日に強行登山をした結果、帰りの高速で渋滞にはまり遅刻したことにより、前回の甲斐駒ヶ岳と併せて怒りを買ってしまった。

きっと私の首に懸賞金がかかっているはず、、、これからは背後に気をつけながら生きていこうと思います。

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余談ですが、地元に帰ったら草加公園で花火大会やってたので遠くから楽しみました。

公園まで行くと混んでるうえに真下だから綺麗に見えなかったりする、、、

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◎まとめ◎

乗鞍岳はお手軽3000m峰とを冠するだけあり、展望よし、コースタイム短しの初心者に非日常を体験してもらえるにはオススメできる山だった。

高山植物も豊富であり、大きな池もいくつかあるのでわずか90分の間に飽きさせない要素が凝縮された登山道に私個人としても満足いく登山となりました。

たまにはゆっくりと散歩程度の山歩きをするのも良いものです。

もちろんこの乗鞍岳ルートは他にもたくさんありがっつり登山を楽しめるコースもあります。

どうしても畳平からの最短コースが知られがちですが、次回は別のルートを歩いてみようと思います。

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乗鞍岳登山〜    おしまい