山と犬と挽肉と

やけんの外遊びを綴ったブログです。

野人と行く、限界ギリギリの無謀な旅 シーズン7【伯耆大山登山】太陽難民が光を求めて進んだら鳥取まで来てしまった話

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2017年7月28日 鳥取県のシンボル、伯耆大山(ほうきだいせん)へ行ってきました。

登山不遇の年と言われた2017年ですが、この日も全国的に雨か曇りの予報でした。

休みを取ればことごとく悪天候か曇天ときたもんだ、、、

「どこか晴れてる場所はないのか・・・あった!!!」

鳥取県はわずかに晴れマークがあるじゃあないですか。

しかしながら、埼玉を寝床としている私には簡単に行ける場所ではないっ、、、

そう、こんなクレイジーな思いつきの弾丸トラベルを付き合ってくれるナイスガイは彼しかいない。

永遠の旅人、野人ハッシーと太陽難民やけんが、わずかな陽の光を求めて西の山々を目指すお話です。

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伯耆大山(以後大山と略す)は、鳥取県にある1729mの山であり中国地方にこの山より高い場所はありません。

丹沢山地の大山(おおやま)も有名ですが、鳥取の大山(だいせん)もその見た目から伯耆富士とよばれ特に積雪期には大人気の山である。

私が登ったのは真夏ですが、冬山の大山は死ぬまでに一度登っておきたいと思うくらいである。

 

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2017年7月27日 ハッシーと遅めの合流をした私は、厚木付近を移動中。

相変わらずの化石ナビの表示は、ぶっとんだ距離と到着時刻をたたき出していた。

そしてハッシーのデミオに乗って旅するのも今回が最後であった。

さようなら、俺のための助手席。さようなら俺のための寝床。

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駐車場に着いたのは9時頃とナビの時間を少しだけ巻くことができました。

休む間も無く準備をしてすぐに出発します。

太陽を求めてやってきたのに空はあいにくの曇りとなんなんじゃ2017!!と叫びたくなる、、、

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まぁ、ここまで来たんだから晴れてようが、雨降ってようが登りますけどね〜。

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駐車場から少し舗装道を歩くとすぐに大山夏山登山口が出てきます。

夏山登山口っていうくらいだから冬山登山口もあるのかな?

私はリムジン専用のVIP登山口を探していたのですが残念ながらありませんでした。

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それでは本日のコースタイムでございます。

9:20夏山登山口→10:13五合目→11:14八合目→11:36大山山頂→12:38山頂出発→

13:17五合目→13:56夏山登山口

行動時間4時間36分 (休憩時間1時間15分含む)

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百名山クオリティのしっかりと整備された階段を進むところから登山道が始まります。

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見てください!大山山頂までいきなり2.8kmの標識が登場します。

いきなりステーキの一瀬社長もおったまげですね。

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この大山夏山登山道の構成比は階段がほとんどを占めております。

登っていて丹沢の大倉尾根を思い出してしまいました。

私事ですが、初めてちゃんとした登山をした思い出のコースだったりする。

あんなきっついコースでデビューしたのに登山続けてるんだからドM登山を好むわけだわな。

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大山一合目から八合目まで階段を上っていくという単純明快な登山道となってます。

どうせならエスカレーターも設置して欲しいのですがどうでしょう。

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ヤマジノホトトギスは花びらの斑点模様が印象的な花ですね。

鳥類のホトトギスの胸にある斑点模様が名前の由来らしい。

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標高900mの標識、標高差800mほど登っていくのだが約3km弱の道のりでこれだけの高低差をこなすということは急登が続くことを意味していた。

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それにしても決して高くない標高の為、樹林帯は天然のサウナのようで全身から汗が吹き出てくる。

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合目〜合目の間隔は短く、JR山手線の駅と駅の間隔くらい近かった。

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ふむ、この登山道は100mごとに標高もお知らせしてくれるようです。

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木々の隙間からは何かが見えそうですが、うっすらとガスがかかっているので見えず。

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蒸し暑い、急登の登山道とひたすらに続く階段を進む。

まんま大倉尾根じゃねーか!

違いがあるとすれば、名物門番の丹沢クリステルが居ないことでしょうか。

ここの登山口にも名物門番を設置するのもいいですね、、、

名前はそうだな・・・大山ノブーヨとかどうでしょう?

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未だガスがうっすらとかかる、山頂では青い空を拝めさせていただきたい。

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歩くこと1時間弱、五合目の標識までやってきました。山頂までは後半分と言ったところでしょう。

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五合目には山の神さんがいるので登山の安全を祈願して先に進みましょう。

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再びきつーい階段登山道が続きますが、総距離が短いので気合を入れて登って行きます。もう着ているインナーは汗でびっしょり、絞れるくらいになっていました。

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次の六合目には避難小屋があり、休憩するにはもってこいです。

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大山の植生の歴史を知ることができる看板、五合目以降は森林限界が始まるそうですね。

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???ワカリマセーン

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タンポポそっくりなこの花はコウゾリナというらしい。

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高山植物が登山道に徐々に目立つようになってきます。

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クガイソウゴマノハグサ科に分類されていたが現在はオオバコ科に移籍したらしいです。大山に咲いているのはナンゴククガイソウと呼ばれる個体である。

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7合目の写真を見てて気づきました。完全にサウナ効果でレンズ曇ってますね。

それに気づいていない愚か系登山者である私はしばらくこのまま写真を撮り続けます。

しばらくの間、いつも以上にお見苦しい写真を乱立するので100m程離れたところから薄目で見ることをお勧めします。

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階段よりもっと歩きづらい岩ゴロ道も出てきました。

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誰か10円玉貸してください。スクラッチ削り残しがあるんで、、、

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おお〜!高山植物いっぱいじゃん!と喜びたいが、曇ったレンズが喜びを半減させるのである。

まぁ、その時は気づいてないんだが。記事を書いてると悲しくなってくるねぇ、、、

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幸い天気は曇り、周囲はガス、レンズの曇りをカモフラージュさせるには十二分な条件であった。

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登山道脇にナンゴククガイソウの群落を見ることができます。

何かに似てると思ったらヒメトラノオとかルリトラノオといったトラノオ一族な方々にそっくりですね。

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森林限界もどんどん進み、もう背丈の高い木々は無くなっていた。

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ダイセンオトギリもこの登山道でよく見かけた花ですね。

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かろうじて読み取れる八合目標識。

頂上に近いほど環境が厳しいのか、他の標識より劣化が激しい。

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アカバシモツケソウは下野の国(栃木県)に多く咲いていた事からその名前が付けられたそうです。

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木道が出て来ればもう山頂は近い。

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これは白き紫陽花、ノリウツギかなぁ。

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登山道沿いに咲くアカバシモツケソウの群落。

こう見えてバラの仲間なんです。こう見えて脱いだらすごいんです。

、、、太陽が出てないので光合成ができず脳の栄養が足りていないようです。

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アザミといっても種類は豊富な為、何アザミかは、私には分からない。

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イヨフウロというらしい。ハクサンフウロと何が違うの??

フウロ系も高山植物の定番で定食屋でいうカレーの様な存在である。

うん、知ってる。自分でも意味のわからん例えをしているのを。

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アザミに似ているタムラソウをご存知だろうか?見た目そっくりなんだが、葉に棘がないらしいです。

まるで優しいジャイアンのようだ。

(写真の葉はトゲトゲしてるから多分アザミ)

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カラマツソウは糸のような風合いを持った小さい花です。

確かにカラマツの葉に似てますよね〜。

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ヤマアジサイは鮮やかなブルーが登山者の目を楽しませてくれる。

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大山頂上まで500m地点で団体さんとすれ違った。

挨拶をすると、警察学校の練習生らしく訓練で大山登山をしていた模様。

体力作りには丁度良い距離と階段地獄なのかもね。

駄文陳列罪で署まで連行されないかとドキドキしました。

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木道を進むも残念すぎるガスの展望。

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ナンゴククガイソウの数がもうすごい事になっていました。

イヨフウロ、シシウド、アザミも混ざってますね。

これだけの花が観れたのがまだ救いだな、、、と思っていると、、、

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正面のガスが少し薄くなり陽の光が射してきました。

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振り返ると歩いてきた長い木道とガスで見えなかった景色が我々の目の前に広がっていた。

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やや青空をのぞかせる正面、我々の足取りも軽くなる。

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再びガスに包まれながらの山頂までのラストラン。

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イヨフウロとシシウドの花畑も山頂付近に広がっていた。

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左手に見えるのが大山山頂避難小屋ですが、今日は小屋番さんがいました。

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アサギマダラは薄いブルーの羽が美しい蝶で優雅に山頂付近を舞っていますが、実はこの蝶は越冬するために長距離を移動するそうです。

個体によってはその距離なんと2000km以上だそうで、台湾まで渡る個体も確認されているそうです。

す、、すごい。

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11:36 大山山頂に到着しました。

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最高地点である剣ヶ峰方面は立入禁止になっています。

現在は、1709.3m(三角点)の弥山が山頂扱いになっているようですね。

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山頂からの避難小屋方面、続々と山頂を目指して登山者が登ってきます。

やっぱり人気あるんだなぁ〜。

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山頂エリアも木道の整備が行き届いており、限られたスペースを利用してランチタイムを楽しんでいるようでした。

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バッジハンターである我々は、避難小屋で入手できるという情報を手に入れていたのでさっそくGETしてきました。

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この避難小屋で兵庫県出身の若いお兄ちゃんと談笑していたのですが、どうやらカブで旅して回るのが楽しいようで、旅先にある山も登っているんだそうです。

百名山は今回が初めてで、今後もいろいろな山に登っていきたいそうな。

どこかの山でまた会うことがあるかもしれませんね。

山の上だと自然と知らない人どうしでも会話が弾んだりしてしまうのが面白いですよね。

街中じゃ絶対ないでしょ、話しかけたら不審者かナンパですか?ってなるもんね。

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また暫くするとガスに包まれてしまったので下山を開始します。

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ホソバノヤマハハコは、キクの仲間です。葉が細いからホソバノヤマハハコってことなんでしょうね。

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来た道を戻るだけなので特に景色は変わりませんが、下山時に足を怪我された方がいて警察学校の方々が無線を使いながら怪我人を背負って下山していました。

頼れる方々がいて良かったですね。

ブログ更新遅延の常習者である私は署に連行されるのではないかとヒヤヒヤしました。

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霧が立ち込める木階段を足に負担をかけないように下っていく。

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お地蔵さんが出てくるとゴールはもうすぐそこ。

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最後の石段を下っていく。

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13:56 登山完了しました!

これで百名山ピークハント個人としては38座目となりました〜。

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駐車場近くのビジターセンター?でコーラで乾杯!!

死にかけのスズメバチが近くでバタバタしてて怖かった、、、

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下山後の楽しみである温泉へ出発です。

途中にあるモンベルの大山店、扉の取手がピッケルなのがおしゃれ〜。

何でも揃ってるうえに登山口に隣接しているってのがありがたいですね。

もう手ぶらどころか全裸で行っても登れちゃいますね。

でも警察学校の訓練生にすぐ連行されるので自己責任でやってくださいね。

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駄文はほどほどにしてやってきたのは豪円湯院さん。

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驚きだったのはその価格なんと380円です。

洗い場が無いとこでしょ?とか思ったあなた!!シャンプーもボディーソープもありまっせ!地下1200mから湧いた「神の湯」に浸かれてこの価格は破格でしょうね。

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そんな地下から湧いた神の湯は、酸化還元水なるもので飲むと老化を抑えられるとのこと。

ふ、不老不死の水みたいなものなのか?

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不老不死の水を飲んだ我々はスーパードラゴンボールを求めて、各宇宙との激しい戦いに挑みはしませんが次なる登山の為に車を走らせるのであった。

光を求めて、、、多分こりゃもう晴れないな、、、

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◎まとめ◎

大山は登山口から基本、木階段を登り続けるというシンプルな登山道でした。

しかしながら低山の為、真夏に登ると汗が吹き出るサウナロードの中を歩くことになります。

登山道全体を通して、花が多くナンゴククガイソウやイヨフウロ、ダイセンオトギリなどの高山植物の宝庫であった。

今回は夏山登山口から登りましたが、ユートピアコースと呼ばれる上級者コースもあるそうなので、自身のレベルにあった登山を楽しんでください。

私が次に行く機会があるとするならきっと積雪期の大山だと思うのでしっかりと経験値を稼いで登山者レベルを上げていきたいです。

ブロガーレベルは全然上がりませんけどね。

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大山ポーズで撮ったら鳥が写り込んでしまった件

どうせなら右手側に鳥が来て「犬」になってほしかったわ!!! 〜続く〜