山と犬と挽肉と

やけんの外遊びを綴ったブログです。

北アルプス1週間縦走の旅!Day4 天国 雲ノ平への地獄?のような旅 秘境突入編

 

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雲ノ平には風呂がある。正確には高天原(たかまがはら)という所に野天風呂がある。

まさに秘湯中の秘湯!!百名山ハンターと秘湯ハンターの二つ星ハンターを目指す我々は、是非とも入りたい!!入ってこの体中の汚れも落としたい。

地図を見てコースタイムを計算する!!

テントの受付と設営がロスタイムになるので、

sea-nov氏とジャムロに設営任せて、私が山荘とテン場をトレランする事になった!

山荘とテン場が地味に遠いんです。

北千住から五反野まで歩くくらいの距離なんです。

と、分かり辛い例えをかましてやった所で時間に追われる旅が幕を開ける。

 

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おはようございます。ラジオ体操に行く子供より早いAM4:00に起床します。

前日の展望食堂でまったりしたため、寝るのが遅くなり眠いです。

冒頭で書いた通りのカツカツのスケジュールの為、早々に出発の準備をします。

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AM5:15 昨日と同じ岩苔乗越方面の分岐を進んでいきます。とりあえず小指の爪は大丈夫そうです。テーピングガチガチにしたからね!

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黒部源流碑付近の分岐まで下ってきました。今日はここを雲の平方面へ向かいます。

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この急登を今日は登ります。登りきると雲ノ平にぐっと近づきます。

その前に1つイベントがありました。

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黒部の源流を横断します。ちょっとした水上コースですね!!

千葉を代表するアスレチック清水公園を制覇した我々からしたら、赤子の手を捻るようなコースだぜ!!!

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sea-nov氏がヒョイと渡り、ジャムロも続く。

すると何故かジャムロがバランスを崩し一人マトリックスを始め、ロープに摑まりながら川底に背中から落ちていきました。

「え!?!?」「ジャムロー!!!!」

うそでしょ?? この時ジャムロが流されたーーー!!!と思いましたが、腕力だけで這い上がってきました。

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 もうビショビショです。ジャムロはこれでかなりのダメージを受けました。

しかし我々もただでは済みませんでした。この後腹筋が、6つに割れるんじゃないかぐらい笑いました。間違いなくこの旅の名シーンの1つです。

黒部源流を泳いだ男ジャムロをみなさん今日は覚えていって下さい。学校の教科書にも出てくるはずです。

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自称カメラマンの私は、基本一番後ろを歩くのでジャムロの後姿を見るたびに笑ってしまいます。

写真には写ってませんが、ザックに川底に生えていたであろう苔がついていました。

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 まだ登り始めてそこまで時間もたっていないのに息が切れます。

完全に笑いのせいで、ペースが狂いました。

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三俣山荘がかなり遠くになりました。そして今日の槍ヶ岳

今回の旅は、常に槍ヶ岳の展望に恵まれていた気がします。絶対に来年登る山の一つです。

 

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 本日も晴天ナリ。陽が昇ると小虫の動きが活発になり耳元でブンブ飛び回ります。

口を開けてたら普通に食べてしまいそうです。

迷惑な行動食もあるもんですね。

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急登のゴールが見えてきました。思わぬ体力を消耗しましたが、地図を見る限りここからは等高線が緩やかになっており少し楽になるはず。

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開けた所に出たのでここで少し休憩にします。目の前の山は方角的に北ノ俣岳かなんかですかね?

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飴と無智を舐めます。黒糖飴がすこししょっぱくなったような味です。

ん~~美味です。sea-nov氏は鞭しかくれないので飴は嬉しいです。

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 第一雪田を行きます。地図には二つ雪田が載ってるので、これが1個目でしょうか?

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黒部五郎岳がひょっこり見えました。2日前に登ったばかりなのに、かなり昔に感じてしまう。

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予想通りここから傾斜が緩くなりさくさく進める。次の分岐までコースタイム30分ってなってるけど少し巻けるかもしれないと思いました。第二雪田はいつの間にか通過していました。

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かなり開けたグラウンドのような場所に出ました。

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 この変は地図で見ると日本庭園って名前になってるんですが・・・・

どのへんが日本庭園なんでしょう??

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最後に登る山である薬師岳と、手前に写る小屋が雲ノ平山荘です。

「お?もう見えてるじゃん」楽勝だなと思いました。

地図を見るとここから木道30分と書いてありました。これはかなりの時間短縮が期待できます。

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「登りの木道・・・だと?」

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これは思わぬ誤算でした。

木道=平な道 ラッキィ=池田 みたいな先入観に囚われていました。

登りの木道がこんなに辛いなんて・・ラッキィ池田がこんなに振付うまいなんて・・

予想外でした。

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振り返ると、うっすら笠ヶ岳が見えます。たしかに編み笠のように見えますね。そのまま阿波踊りしてるおばちゃんが顔を出しそうですね。

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山荘がすぐそこに見えてるのにかなりの遠回りをさせられます。

ここは天国じゃないのか?地獄か?地獄なのか??と問いたくなってきます。

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地獄のロードを進みます。決して急登ではないのですが、スピードが上がらない。

やはりジャムロ水没で受けた全員のダメージがデカすぎたのでしょうか?

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山荘がどんどん遠ざかっていきます。

ジャムロがここで「もう高天原温泉行かなくてよくね?」とつぶやきました。

「何を言ってんだチミは?滅多に行けない秘湯ですよ?ツイッターなら炎上ですよ!」

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爺岳の分岐までやってきました。もう全員バテバテです。

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眼下にテン場が見えます。ここを下ればテント張れるぞ!

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 KUDARENEEEEEEEEEEEEEEEEEE!!!

思わず取り乱してしまうくらいショックでした。

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植生保護の為、廃道になってしまったそうです。さようなら近道。こんにちは地獄道

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もはや木道のもの字もありません。地図を完全に鵜呑みにするのも良くないなと痛感しました。

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さっき見た位置からだいぶ回り込んできました。すごく遠く感じました。

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平たんな木道に幸せを覚えます。景色もなんかすごく良い。

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AM8:20 雲ノ平キャンプ場に到着です。そしてここで全員の意見が一致しました。

「今日の日程ここで終了!!!」

全員の心が折れた瞬間でした。

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考えてみれば濃厚な日程の連続でキャンプサイトでのんびりなんて時間は一度もなかったな・・・。

というわけで今日は存分に天国を楽しむとしよう。

さっそく山荘へテントの受付と昼ごはんを食べに行きます。まだ8時半ですけどね。

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山荘の近辺のこの一帯はギリシャ庭園と呼ばれていますが、ヨーロッパに行ったことがない私のような貧民には難解すぎます。

ただ、これぞ雲ノ平な風景です。とボキャブラリーの無いコメントしかできませんでした。

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雲ノ平山荘と水晶小屋と三俣山荘は同じ山荘グループです。先日の歩荷さんも三俣山荘から水晶小屋に物資運んでましたからね。

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タカマガハラッテナンデスカ?チョットワカリマセン??

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雲ノ平山荘が見えました。アルプスの少女ハイジにも出てきそうな光景ですね。

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雲ノ平山荘に着きました。綺麗な小屋ですね。風呂にも入れてない汚いおっさんが入っていいものか躊躇してしまいます。

うそです。ズカズカ中に入っていきました。

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やはり小屋の中もかなり綺麗でした。水没したジャムロが濡れた靴下で上がるのは失礼だからと裸足になりましたが、脳神経を破壊するぐらいの足の臭いでかえって失礼だったでしょう。

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受付の横にとんでもなくデカい鋸刃がありました。こんなの投げつけられたら死んでしまいますね。

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ロックマンのメタルマンがこれを投げつけてくることで有名ですね。

うん!知ってます!どうでもいいですね!

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食堂がおしゃれ過ぎます。普通に都会にあるカフェの雰囲気です。

ここは山の上ですか??と錯覚してしまいそうです。

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ちなみに働いているスタッフの方々も若く、セレクトショップの店員さんみたいな、おしゃれな方々ばかりでした。

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お腹と背中がすでにくっついている我々はさっそくメニューをチェック!!

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メニューも凝ってますね。sea-nov氏と私はカルボナーラ、ジャムロはチキンライスを注文しました。

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久しぶりにまともな食事をしました。カルボナーラは濃厚でかなり旨いです。

もちろんビールも買いました!!

「乾杯っ!!!」 

ゴクゴクとキンキンに冷えたビールを喉に流し込む。

これはたまらない!!!

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ジャムロ豪遊!!と言わんばかりに2本目おかわりしてました。

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私もアップルパイを注文!ジャムロも追加でチョリソーとザワークラウト頼んでました。もう酒のつまみですね完全に。

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上質を知る男sea-nov氏も大人の休日を満喫しております。

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ゆるやかな時間を過ごし、一度テン場に戻ります。

ここでも受付でてぬぐい、Tシャツ、バッジを買いました。

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この時点でまだAM10:30です。山荘にはあとでまた遊びに行くとして、我々にはやらねばならないことがあります。

そうです!水浴びです!!

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ほろ酔いジャムロが、雲ノ平を行きます。

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戻ってきました。やはり少し遠いですね。

水場に体を洗いに行きましょう!!ここでジャムロが

「俺は洗わないよ!俺は寝る!!」

そうきたか・・・!!!

こうなるとテコでも動かないので仕方なくsea-nov氏と私で水場に向かいます。

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写真だと分かりにくいですが、かなりの水量がザブザブと放出されています。

そしてキンキンに冷たいです。sea-nov氏がここで股間にも水浴びしてましたが、爺岳の登山道からは後姿が丸見えになります。

頭隠して尻隠さずを体現してくれたリーダーを私は忘れません。

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頭を水洗いします。これがかなり冷たいです!!

かき氷食べてないのに頭がガンガンします。エアーかき氷を楽しみたい方にはおススメです。

この後、水場が爽快すぎて2往復はしました。

しばらくして戻るとジャムロが起きました。

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私はこの光景に慣れていますが、この二人は登山に必ずウイイレを持ってきます。

雲ノ平スタジアム 12:00キックオフです。

山で好きなことをする。いいんじゃないですかね。

sea-nov氏!PSP持ってくるなら、テントポール持ってくださいw

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しばらくしてジャムロがまた寝てしまいました。

写真のタイトルは「ゲ〇テント 北アルプスを行く」

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二度目の昼飯を食べます。

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ひじきごはんとどん兵衛を食べます。

テントサイトは見てのとおり石がゴロゴロしてて平らな所を探してテント張りました。混んでると悲惨な目にあいそうです。

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またヘリコプターが飛んでます。何か運んでますね。どうやら今日は荷揚げの日のようです。ヘリコプター水晶小屋方面に飛んでいきました。

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満腹になったので散策開始です。地図に載っているスイス庭園を目指します。

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この辺がスイスなんですかね??自分の中でここがきっとそうだと完結させました。

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赤牛岳の展望がいいです。やはり午後になると雲が多く雨が降りそうです。

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真ん中に小さく見えるのが、水晶池です。

水不足だと枯れてしまうこともあるそうです。

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写真中央あたりに赤い屋根の高天原山荘が見えます。

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スイス庭園を堪能した我々は再び山荘に向かいました。

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小屋でお菓子とジュース買ってまったりした帰り道。遠くから何か大きな音が聞こえてきます。

f:id:kitasennju_yamabu:20150903131827j:plainヘリキタ──ヽ('∀')ノ──!!

荷揚げのヘリが丁度来ました。

どうりで小屋番の方々が外のベンチで待機していたわけだ。

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そんなこんなで雲ノ平での一日が過ぎていきました。

心の折れた三人のおっさんが天国で堕落していくお話でした。

◎まとめ◎

雲ノ平は、素通りするにはもったいない場所です。ここで1日だらだらと過ごすのも  山登りの醍醐味です。

普段の生活では決して味わうことのできない贅沢な時間を過ごすことが出来ます。360度が、山に囲まれた空間で、優雅なティータイムをすごしてみてはいかがでしょうか?

※雲ノ平山荘凄くいいです。是非訪れてみてください。<投稿者やけん>

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